こんにちは。
パーソナルジムROSSO トレーナーの鈴木です。
今回は、ダイエット目的の方から特に多くいただく質問、
「有酸素運動は朝と夜、どちらに行うのが効果的なのか?」について、パーソナルトレーナーの視点から詳しく解説していきます。
「朝に走った方が脂肪が燃えやすいと聞いた」「仕事終わりの夜にしか時間が取れないけど意味はある?」
このような疑問を持っている方は非常に多いです。SNSやネット上でもさまざまな情報が飛び交っており、「結局どっちが正解なの?」と迷ってしまいますよね。
結論を先にお伝えすると、朝・夜どちらにも明確なメリットがあり、正解は目的やライフスタイルによって変わります。
大切なのは「流行っているから」「なんとなく良さそうだから」ではなく、自分に合った時間帯で、正しく有酸素運動を行うことだからです。
そもそも有酸素運動とは?

有酸素運動とは、ウォーキング・ジョギングなど酸素を体内に取り込みながら、一定時間継続して行える運動のことを指します。比較的強度が低〜中程度で、長く続けられる点が特徴です。運動中は心拍数が安定して上がり、主に脂肪と糖質をエネルギー源として消費します。特に運動時間が10分、20分と経過するにつれて、脂肪が使われる割合が高まるため、ダイエットとの相性が良いです。
有酸素運動の主な役割としては、
・脂肪燃焼の促進
・心肺機能の向上
・血流改善による代謝アップ
・高血圧や糖尿病など生活習慣病の予防
などが挙げられます。継続することで、日常生活での疲れにくさや体力向上を実感される方も多く、健康維持の観点からも非常に有効な運動です。ダイエットにおいては特に、体脂肪をエネルギーとして消費しやすいという点が大きなメリットです。
体脂肪を減らすためには、消費カロリーを増やすことが必要ですが、有酸素運動はその手助けをしてくれます。
ただし、有酸素運動は「やればやるほど痩せる」という単純なものではありません。長時間・高頻度で行いすぎると、筋肉量の低下や基礎代謝の減少を招く可能性もあります。
そのため、
・行う時間帯
・運動強度
・筋トレとの組み合わせ
これらを意識することで、脂肪を効率よく落とし、リバウンドしにくい体づくりにつながります。
朝の有酸素運動のメリット

① 脂肪燃焼効率が高まりやすい
朝起きた直後は、前日の食事から時間が空いているため、体内の糖質(グリコーゲン)が少ない状態です。
この状態で有酸素運動を行うと、体は糖質よりも脂肪をエネルギーとして使いやすくなる傾向があります。そのため、
「脂肪燃焼を重視したい」「体脂肪を効率よく落としたい」という方には、朝の有酸素運動が効果的です。
② 生活リズムが整いやすい
朝に体を動かすことで交感神経が優位になり、目覚めが良くななるため1日のスタートに最適です。
実際に、「朝の眠気が減った」、「日中の集中力が上がった」などという声も多く聞かれます。
ダイエットは運動だけでなく、生活習慣全体を整えることが成功のカギになるため、この点は大きなメリットです。
③ 習慣化しやすい
朝は比較的予定が入りにくく、「起きたらやる」というルーティンを作りやすい時間帯です。
夜の場合、仕事が長引く、急な飲み会が入るなどといった理由で、継続が難しくなるケースも少なくありません。ダイエットで最も大切なのは継続です。朝の有酸素運動は習慣化しやすいという強みがあります。
朝の有酸素運動のデメリット

一方で、朝ならではの注意点もあります。
朝の有酸素運動はメリットが多い反面、やり方を間違えると逆効果になることもあるため、以下の点には注意が必要です。
① 寝起き直後は体温が低く筋肉や関節が硬い
朝起きた直後は体温が最も低い時間帯で、筋肉や関節の柔軟性も低下しています。この状態でいきなり走ったり、強度の高い運動を行うと、肉離れや関節痛などのケガにつながるリスクが高まります。朝に有酸素運動を行う際は、軽いストレッチをしたり軽めの運動から始めるなどして、体を温めることが重要です。
② ケガや筋分解のリスク
脂肪燃焼を狙うあまり、朝からハードなランニングや高強度の有酸素運動を行ってしまうと、筋肉への負担が大きくなり、筋分解が進んでしまう可能性があります。筋肉量が減ると基礎代謝も下がり、結果的に「痩せにくい体」になってしまうため注意が必要です。朝はあくまで軽め〜中程度の強度を意識しましょう。
③ 空腹状態で長時間行うと体調を崩しやすい
朝は空腹状態のため、長時間の有酸素運動を行うとエネルギー不足に陥りやすく、めまいやふらつき、集中力低下を招くことがあります。また、エネルギーが不足すると脂肪だけでなく筋肉も分解されやすくなります。長く行う場合は、少量の糖質やプロテインを摂取してから行うと安心です。特にダイエットを頑張りすぎて、「毎朝長時間ランニング」を行うと、筋肉量が減り、かえって痩せにくくなることもあります。
朝の有酸素運動を安全に行うポイント

・軽くストレッチや体操をして体を温める
・ウォーキングや軽めのバイクなど低〜中強度、時間は10〜30分程度
・必要に応じて少量の糖質やプロテインを摂取
・軽く汗ばむくらいで行う
夜の有酸素運動のメリット

① パフォーマンスを発揮しやすい
夜は1日の活動によって体温が上がり、筋肉や関節がよく動く状態になっています。そのため、ケガのリスクが低い動きがスムーズ強度を調整しやすいといったメリットがあります。体力に自信がある方や、運動経験がある方には夜の有酸素運動は取り組みやすい時間帯です。
② 消費カロリーを増やしやすい
朝よりもパワーが出やすいため、運動強度を少し高めることができます。
結果として、消費カロリーが増える、運動後の達成感が得られやすいという点も魅力です。
③ 筋トレとの相性が抜群
ダイエットを成功させるためには、筋肉を落とさず脂肪を落とすことが重要です。
夜に筋トレを行い、その後に有酸素運動を行うことで、
・成長ホルモンの分泌
・脂肪燃焼効率の向上
が期待できます。そのため、筋トレ+有酸素運動をセットで行うなら、夜は非常におすすめです
夜の有酸素運動のデメリット

①遅い時間に行うと睡眠の質が下がる
特に寝る直前まで激しい運動をすると、交感神経が高まり、寝つきが悪くなることがあります。
②仕事や家庭の都合で継続しにくい
有酸素に限らず、ダイエットに必要なのは「継続すること」であるため、夜仕事で遅くなったり家庭の事情によっては予定通りいかないこともあり、継続が難しくなる場合があります。
夜に行う際の注意点
・就寝の2〜3時間前までに終える
・強度は中程度にしてリラックスできる運動
これを意識するこれを守れば、夜でも問題なく有酸素運動を取り入れられます。
ダイエット目的ならどっちが正解?

結論として、「朝か夜か」ではなく、目的と運動レベル、ライフスタイルに合わせて選ぶことが正解です。
ここでは、ダイエット目的別におすすめの時間帯と理由を具体的に解説します。
脂肪燃焼重視・運動初心者の方
朝の軽めの有酸素運動
運動習慣がまだない方や、
「まずは体脂肪を落としたい」「無理なく始めたい」という方には、
朝の軽めの有酸素運動がおすすめです。朝は体内の糖質量が少なく、脂肪がエネルギーとして使われやすい状態にあります。
このタイミングで強度を抑えた有酸素運動を行うことで、体への負担を最小限にしながら脂肪燃焼を狙えます。
おすすめ種目
・ウォーキング(やや息が弾む程度)
・軽めのバイク(会話ができる強度)
時間の目安
・10〜20分程度
「朝から頑張りすぎない」ことがポイントです。短時間でも継続することで、代謝が上がり、1日を活動的に過ごしやすくなります。特にダイエット初期は、運動を習慣化することを最優先に考えましょう。
筋トレもしていて効率を重視したい方
夜(筋トレ後)の有酸素運動
すでに筋トレを行っている方や、「筋肉を落とさず、効率よく脂肪を減らしたい」という方には、夜の筋トレ後に有酸素運動を行う方法がおすすめです。筋トレを行うことで、体内の糖質が優先的に使われ、その後に有酸素運動を行うと脂肪がエネルギーとして使われやすくなります。また、夜は体温が高く、パフォーマンスも出やすいため、一定の強度で安定して行えるのもメリットです。
おすすめ種目
・エアロバイク
・傾斜をつけた早歩き
時間の目安
・15〜30分程度
息が上がりすぎない「中強度」を意識し、「翌日に疲れを残さない範囲」で行うことが大切です。
この方法は、筋肉量を維持しながら体脂肪を減らしたい方にとって、非常に効率の良いダイエット手段と言えます。
パーソナルジムROSSOトレーナーおすすめの実践方法

・週2〜3回の筋トレ
・筋トレ後に15〜20分の有酸素運動
・オフの日に朝のウォーキングをプラス
この組み合わせが、筋肉を落とさず脂肪を落とす最短ルートです。
まとめ
結論、一番大切なのは「継続」
有酸素運動は、「朝か夜か」よりも「続けられるかどうか」が最も重要です。どんなに理論的に優れていても、
続かなければ体は変わりません。
・朝の有酸素運動
→ 脂肪燃焼しやすく、習慣化しやすい
・夜の有酸素運動
→ パフォーマンスが高く、筋トレとの相性が良い
・最重要ポイント
→ 自分が継続できる時間帯を選ぶこと
上記ポイントを押さえて、自分のライフスタイルに合った方法で続けていきましょう。


